助成先|令和元年度(2019年度)助成先

事業概要

緑による都市環境の改善に資する調査研究のため支援を希望する者に対し、当該調査研究活動に係る費用を助成しています。本事業は、技術開発基金の運用から生じた果実をもとに実施しています。

実施状況

平成4年度から開始された本事業は、平成30年度までに計87件の助成を行いました。

令和元年度(2019年度)助成対象者

令和元年度の調査研究活動の助成対象者は、都市緑化機構内に設置した選考委員会によって、応募された調査研究課題の都市緑化技術としての適確性、独自性、内容、方法の適切さ、成果の有効性等について評価がなされ、その結果、以下の5名の方と決定いたしました。

申請者/所属 研究テーマ・内容
田代 藍
東北大学大学院
博士課程2年
「グリーンインフラによる被災地沿岸域の水環境保全と管理強化プログラムの開発」
本研究では、コンクリートによる単一的な防災機能を超えた、グリーンインフラがもつ多面的な機能、ソフト(地域住民のつながり)とハード(生態系による減災)の両面に着目し、人と自然の再構築による水辺の保全と管理を促すメガニズムを解明することを目的とする。 震災後、巨大防潮堤建設を代表とする、ハードのインフラ建設に伴う自然の損失から、人と自然の分断、地域社会の分断が問題となっている東北の被災地を対象とし、 水環境保全と持続可能な地域づくりを同時に達成する、グリーンインフラを通じた管理強化プログラムの開発と社会実装を目指す。

松木 裕美

パリ第8大学

美学・芸術科学・芸術技術学大学院)

博士研究員

「フランス国ペイ・ド・ラ・ロワール地方の日本庭園保全についての調査」
欧州、特にフランスでは 19 世紀より日本庭園への関心が高く多くの作品が作られてきた。近年、 都市の緑地化・緑地の観光資源化の気運と共にこれらの庭園が再評価され、仏国内で活動する庭園 管理者や研究者らにより「欧州日本庭園協会設立事業」が立ち上げられた。その一方、フランスにおける日本庭園像が曖昧で、また現存する庭園の多くが管理方法に問題を抱えていることから、今後の保存・継承に課題が見られる。本研究は、上記事業の一環として、ペイ・ド・ラ・ロワール地 方の庭園2つをモデルケースとして選び、歴史と現行の取り組みを調査して、今後の保全方針及び 日本側の支援方法検討に役立てることを目的とする。

山島 有喜

東京大学大学院

博士課程1年

「屋上緑地の残存・消滅からみた分化プロセスに関する研究」
建築物に付随する屋上緑地の寿命は、建築物の寿命と不可分の関係にあり、建築物の更新時期を迎えると屋上緑地は消滅するか否かの瀬戸際に立たされる。本研究では、とくに屋上緑地の存在、消滅に着目し、分化のプロセスを明らかにすること、および分化のプロセスの類型化を通して、屋上緑地の保存、維持管理について考察することを目的とする。

湯淺 かさね

千葉大学大学院

博士研究員

「日本と台湾の比較からみた公共施設屋外の農的空間としての活用可能性」
本研究の目的は、公共施設の屋外を地域の公共空間として活用する一手法としての農的空間の有効性と展開の可能性について、日本と台湾の比較から考察することである。

KIM MINSEO

千葉大学大学院

博士研究員

「持続可能な都市空間の活用に向けた潜在的オープンスペースの整備モデルの提案研究」
本研究では、都市におけるGOSの重要性が日々増えているが、既に都市化が「進められた」あるいは「進めている」地域において、新たなGOSの造成に財政的・空間的困難があることに着目した。そこで、地域の遊休資産として地域特性に対応するPOSの活用策を模索するため、新たな類型を提示し、各類型に応じた整備モデルを提案することを研究の全体目標とする。

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