第33回 緑の都市賞
第33回 国土交通大臣賞:緑の事業活動部門 (神奈川県南足柄市) | |
アサヒビール株式会社神奈川工場 | アサヒビール株式会社神奈川工場 緑地 |
「水」でつなぐ アサヒビール株式会社神奈川工場が立地する南足柄市は、「水」を基調にしたまちづくりに長年取り組んでおり、「全国水の里百選」や「全国水源の森百選」にも認定されるなど、「水」と深い関わりを持つ土地柄である。アサヒグループはビールをはじめとする飲料や食品を製造・販売する事業を展開することから、環境保全の取組みの中でも「水」の保全を重要なテーマとして位置づけている。そのため、神奈川工場では2005 年から南足柄市と協同で水源林保全活動を毎年実施している。みどりと生きものと 地域の人々 神奈川工場周辺には山林や畑地が多く点在しているため、自然環境に融和した工場づくりを目標に、工場敷地の50%を緑地として確保し、樹木医や緑の専門家のアドバイスのもと、緑地の管理を実施している。そのおかげで、工場設置から10 年を経過した現在、緑は順調な生育状況にある。また、生態系の再生や環境教育の場として利用できる「アサヒビオガーデン」を工場敷地内に併設し、一般開放を行っている。 工場敷地は小高い尾根と谷が入り組んだ地形構成をしており、シラカシ、コナラなどの既存林の保全とともに18 種1,600本のサクラなどを植栽することで、特徴ある景観形成とサクラの観光名所・地域のシンボルとなることを目標にしている。また、アサヒビオガーデンでは生物多様性に配慮した緑地管理はもちろん、毎年地元小学生を招いてゲンジボタルの幼虫を放流するなどのイベントや自然観察会を開催するなど、地域と積極的なコミュニケーションを図っている。 |