第33回 緑の都市賞
第33回 内閣総理大臣賞:緑の市民協働部門 (東京都板橋区) | |
サンシティ管理組合 | サンシティ |
人も、みどりも生きものも、育ち、若返る サンシティは交通至便な板橋区の中央に位置し、1,872 戸、4,600 人が居住する高層マンションである。12.4ha の敷地は、高低差が約15m あるすり鉢状の起伏ある地形をしており、敷地中央の約1.0ha のコミュニティガーデン(雑木林)を取り囲むように建物が並び、緑地率36%、緑被率70%の緑豊かなマンションである。サンシティ管理組合ではこの雑木林の保全のために、管理組合の下部組織として「サンシティグリーンボランティア」を組織し、造園コンサルタントや学識者などを招いた活動を通して、緑の継続性に重点を置いた組織運営を行っている。 保全活動は、加齢しまちと人と樹林を再生し、常に美しい緑の森が維持されるように『人と森の若返り』を合い言葉に、全体を森林、公園、庭園の3つのゾーンに区分けして、それぞれの場所性に即した管理目標・管理項目を設定し、地球温暖化・ヒートアイランド防止、生物多様性・生きもの共生、緑のコミュニティ・環境学習と緑の普及啓発、維持管理コストの縮減方策、バイオマスなどの資源循環、緑の経済効果・資産価値の向上、美しい都市林づくり、住宅地にふさわしい森のあり方、やすらぎ・潤い・癒し効果、高齢化に伴う若返り対策など、多面的な視点から活動を行っている。こうした活動により、マンションの買い替え率は40%、マンション価格は購入時の102~110%、空き室1.7%と高い資産価値を維持しており、マンションの資産価値に及ぼすみどりの役割という側面でも今後の活動が期待される。 |