第29回 緑の都市賞

第29回 国土交通大臣賞:緑の都市づくり部門 (千葉県流山市)
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緑を繋ぐ グリーンチェーン戦略 を市民・企業の連携で展開

流山市は、千葉県の北西部、東京25km圏内に位置しており、西側に江戸川、東側に緑豊かな台地が広がっていることから、水と緑の住宅都市と言われてきました。平成17年の「つくばエクスプレス」の開業を契機に、「都心に一番近い森の街」が流山市のひとつの『ブランド』となることを目指して、市民、企業、市が連携して緑の都市づくりに取り組んでいます。平成17年度に策定した「緑の基本計画」をもとに、豊かな水辺空間の活用、斜面緑地やオオタカが生息する森の保全、平地林を市民の森等として保全活用、区画整理事業による緑を確保した鉄道沿線の計画的な面整備等を行っています。また市街地の緑の回復を目指し、土地所有者が敷地内で自主的に緑化を行い、緑を繋ぐグリーンチェーン戦略を市民・企業と連携して展開しています。さらに、市民参加により、オープンガーデン、自治会による公園緑地の管理や地区花壇への植栽のほか、市民による花と緑のボランティア活動など、市民協働で緑をつくり育てています。

【評価コメント】


つくばエクスプレス開通にともなう急激な沿線開発により、緑地減少の圧力に晒されているが、これまで残されてきた緑の価値を共有し、「都心に一番近い森の街」を掲げ、先手で緑の保全・再生を軸にしたまちづくりを展開している。特に、土地所有者が自発的に宅地の緑化を図り、その緑を繋げていく「グリーンチェーン戦略」が、市民、企業、行政の連携のもとに着実に実行されている。また緑の効果を測定・発信し、実感として市民の理解と参加の拡大につなげる努力など、今後の緑地再生の先導的な手法として示唆に富む。この他、平地林の保全活用や活発なオープンガーデン事業等、市民、企業を巻き込みながら一体となって総合的な緑の都市づくりに取り組んでいることなどが高く評価された。