第17回 屋上・壁面緑化技術コンクール

第17回 都市緑化機構会長賞:特定テーマ部門 (東京都中央区)
株式会社kt一級建築士事務所
神戸山手大学
河野工務店
株式会社SOUL EAT
本等鮨 海馬
株式会社kt一級建築士事務所 神戸山手大学 河野工務店 株式会社SOUL EAT 本等鮨 海馬01
株式会社kt一級建築士事務所 神戸山手大学 河野工務店 株式会社SOUL EAT 本等鮨 海馬02
株式会社kt一級建築士事務所 神戸山手大学 河野工務店 株式会社SOUL EAT 本等鮨 海馬03

 本作品は、東京・京橋の骨董通りに位置し、無機質な雑居ビルが立ち並ぶ中に緑を前面に押し出したファサードを有する鮨屋である。
 緑好きのオーナーの要望(ローコスト、ローテク、面白い店構え)に合わせ、鉄のフレームを組み6つの箱型扉に緑のプランターを乗せ、壁状に配置した。緑の箱型扉は、可動式で閉店時は閉めシャッター代わりとなる。稼動の箱型扉を軽くするため、土壌には土の代わりに軽く保水力のあるピートモスを採用した。植物は季節ごとに取り替えて、楽しめるよう、あえて不織布のプランターを採用し、簡単に置き換えられるようになっている。
 水やりは自動灌水を使わず、スタッフの日課とすることで、植物の状態を意識し、常に、きれいなファサードを維持している。2ヶ月に一度、地元の園芸店がメンテナンスに入り、季節ごとにプランターごと植物を取り替えている。
 敷地の角にある柱廻りには、小さなプランターを取り付け、「都心の小さな畑」と名付けて野菜を植えている。できた野菜は常連のお客様との会話のネタになっている。
 限られた空間でシャッターと兼ねた緑化という考え、街を緑でつなげる取り組みの一つとしての期待を込めて、評価された。