第14回 屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール
| 第14回 国土交通大臣賞：屋上緑化部門 (東京都中央区) | |
| 東京建物株式会社、第一生命保険株式会社、 片倉工業株式会社、清水地所株式会社、 ジェイアンドエス保険サービス株式会社、 株式会社日建設計、清水建設株式会社、 大成建設株式会社、綿半鋼機株式会社 |
東京スクエアガーデン |
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本作品は、東京都中央区にある商業施設を含むオフィスビルの地下１階～5 階の屋上、3,473㎡の緑化空間である。 地下広場から地上5 階までを、大地が積層するかのように緑が立体的に連続する「京橋の丘」として計画されている。飲食、物販、子育て、環境ステーション、カンファレンス、オフィスエントランスロビーの各用途をこの緑化空間とセットで配置し、緑の中に人々が憩える空間が設えられている。 |
■緑化技術の概要
東京スクエアガーデンにおける技術的な諸元は以下のとおりである。| 作品面積 | 3,473 ㎡ | 設計上の荷重条件 実際の荷重 |
400～1,000kg/㎡ 最大700kg/㎡ |
階数 | 2 階～5 階 屋上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 土壌厚 | 400～900mm | 土壌の種類と 名称 |
人工軽量土壌（フリーガーデンソイル） | 土壌の湿 潤時比重 |
0.79 |
| 植栽数量 | 高木：112 本 中木：88 本 低木：5,665 株 地被：1,240 ㎡ | ||||
| 潅水方法 | ドリップ式、軒下部分は葉面潅水（手動）併用 | ||||
１．グランドレベルから楽しめる積層した緑のデザイン
中央通り側の「京橋の丘」は５階から地下１階にかけて段差を利用した植栽を施し、地下１階、地上１階部分も含めて視覚的な連続性をつくり出している。都 心部の限られた敷地内で緑量を確保する模範となるべく、軒下や建築壁面にも積極的に緑化を行い、通りを歩く人々に緑量あふれる景色を提供している。春はピ ンク、薄紫、黄色、白の色彩豊かな植栽が立体的に展開する。京橋の丘は来訪者にも身近に緑が楽しめる様に休憩スペース等の配慮を施し、地域に開かれた庭園 となっている。
２．立ち上がりを緑で覆うデザイン
視覚的に硬い印象を与える立ち上がりの構造物はに徹底的な緑化を施した。土厚を確保するため立ち上がりを作る部分はじゃかごとし、建築外装が出る部分は ワイヤーを２段張り、つる植物を誘引する。じゃかごは側面にも植栽するため、竣工当時のしっかり根付いていない状態でも土がこぼれて舗装を汚さないよう舗 装と同レベルに植栽の緩衝帯を設けた。
３．メンテナンスコスト軽減を意識した植栽デザイン
緑地面積が広いため個々の植物の成長速度・景観重要度によって高・中木、低木地被を各々３ランクに分類し、美観を保つ事とメンテナンスコストを軽減させる事を両立させる植栽計画となっている。
■ランクA（緑）
植物の成長が早く景観上重要なエリア
‐ メンテ２回/年
■ランクB（青）
植物の成長は普通だが主な景観を形成するエリア ‐
メンテ１回/年
■ランクC（赤）
植物の成長が遅く樹形が乱れにくいエリア ‐
メンテ２年に1 回程度