六本木ヒルズの人工地盤・制震装置等の緑化は東京都港区の六本木ヒルズ内にある人工地盤「66プラザ」と地上45mの制震装置「グリーンマスダンパー」、併せて9,385㎡を緑化したものである。「66プラザ」は道路上の人工地盤に最大1mの植栽マウンドを設置し、ケヤキやクス等の大径木を植栽した広場であり、地下鉄六本木駅の駅前広場的空間として活用されている。 また、「グリーンマスダンパー」は通常コンクリートにより構成される制震装置の基盤部を土壌で代替し、その上に植栽を行ったもので「四季の庭」をテーマにサクラやカエデなど四季を彩る高木を主体とし水田や菜園、桜の小道や小魚たちが生活する池などを設け、農の風景を再現している。 維持管理の一部は市民参加によるガーデニングクラブのメンバーが実施しているほか、米や野菜作り、動植物の観察などの体験ができるイベントが行われており、コミュニティ活動の場として活用されている。 都市と緑の共生をテーマとした六本木ヒルズ全体の緑化プランの下、緑量ある植栽により都心に憩いの緑化空間を実現しており、屋上庭園が制震装置として緑化空間の創出と耐震性向上に寄与している点や、都市のヒートアイランド現象の緩和及び真夏時の空調負荷の低減など環境改善の効果が認められている点が、大規模な再開発事業における都市緑地創出のモデルケースとして評価された。 |