第10回 屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール

第10回 国土交通大臣賞:屋上緑化部門 (東京都千代田区)
三菱地所株式会社、株式会社三菱地所設計
株式会社竹中工務店、小岩井農牧株式会社
日本地工株式会社、三菱地所ビルマネジメント株式会社
丸の内パークビル・三菱一号館 一号館広場
三菱地所株式会社、株式会社三菱地所設計 株式会社竹中工務店、小岩井農牧株式会社 日本地工株式会社、三菱地所ビルマネジメント株式会社 丸の内パークビル・三菱一号館 一号館広場01
三菱地所株式会社、株式会社三菱地所設計 株式会社竹中工務店、小岩井農牧株式会社 日本地工株式会社、三菱地所ビルマネジメント株式会社 丸の内パークビル・三菱一号館 一号館広場02
三菱地所株式会社、株式会社三菱地所設計 株式会社竹中工務店、小岩井農牧株式会社 日本地工株式会社、三菱地所ビルマネジメント株式会社 丸の内パークビル・三菱一号館 一号館広場03

丸の内パークビル・三菱一号館 一号館広場は東京都千代田区丸の内の高層オフィスタワー棟と三菱一号館ビルに囲まれた中庭型空間であり、地下1階レストランゾーン屋上に設けられた1,500㎡の広場である。
広場のデザインは、自然な地盤のアンジュレーション、緑量ある植栽、周辺施設の用途に合わせた動線と滞留スペースの積極的な配置など、地域に求められる緑空間創出を追及したものとなっている。建築デザインと調和した植栽を実現するため、地下躯体の高木直下を1 ㎡あたり1tの積載荷重に耐える仕様とし、スラブレベルを下げることにより植栽に必要な土厚を確保しているほか、2種類の地下支柱を使い分け、確実な排水のために地下躯体スラブ勾配と板状排水材を組み合わせるなど綿密な基盤造成を行っている。また、タワー棟の大きな3 つの丸柱には、19種の多彩な植物とバラのパーゴラやベンチ、ドライミスト、サインなどの機能を組み合わせたカセット型緑化ユニットによる高さ8.8mの壁面緑化がなされており、広場の緑視率を高め特徴的な空間を創出している。
このようなデザインの工夫と緑化技術を駆使した基盤造成の基に、丸柱の壁面緑化やドライミスト、保水性舗装などの最新環境技術を多用しつつ、水景施設やガーデンファニチャ、パブリックアートなどを上手く組み合わせることにより、現代の緑化技術と歴史的景観が調和した魅力ある都市の中庭を創出した点がオフィス街における緑化空間の好例として高く評価された。