東京農業大学第一高等学校 天空の和の庭は、教育の国際化を意識し、日本の「和」の心と形を伝える空間の創出をテーマに掲げている。
伝統的な修景・デザイン手法を取り入れた空間の趣が充分表現されており、造園分野の学部を有する大学の附属高校ならではの特徴的な屋上緑化事例として評価された。緑化技術においては、根鉢が薄く、丁寧に根づくろいされた盆栽仕立てのゴヨウマツを主木として用いることにより、和の空間を演出し、薄層土壌の屋上緑化に適した樹木の一つのあり方を実証している。通年の植物生育変化を観察調査・研究し、植物生理に適した管理手法を考える上での実験フィールドとして有効活用しているなど、ソフト面での工夫がみられる。