第2回 屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール

第2回 環境大臣賞:屋上緑化部門 (神奈川県川崎市幸区)
都市基盤整備公団 神奈川地域支社
株式会社グラック
アーベインビオ川崎1号棟
都市基盤整備公団 神奈川地域支社 株式会社グラック アーベインビオ川崎1号棟01
都市基盤整備公団 神奈川地域支社 株式会社グラック アーベインビオ川崎1号棟02
都市基盤整備公団 神奈川地域支社 株式会社グラック アーベインビオ川崎1号棟03

アーベインビオ川崎は、JR川崎駅西口地区に位置する都市公団の建替事業団地である。この地区は川崎市の緑の基本計画において緑の拠点として位置づけられ、団地の緑と周辺の緑との連携を図り、環境負荷の軽減、都市部のエコアップ、緑化による美しいまちづくりといった「環境共生」の取組みを基本コンセプトとした。敷地周辺をはじめ、13階住棟屋根、住宅入口庇、集会所屋根、2階駐車場・自転車置場屋根などにおいて、屋上緑化を実施し、敷地の35%の緑化を実現している。集会所前広場の屋上緑化は、都心部のエコアップを目指した「屋上ビオトープ」の新しい技術を展開した。
①植栽基盤は、自然土壌を用いた改良土(黒土30%:真珠岩パーライト70%)である。保肥力に優れ耐久性のある培土で、採用に当たっては、屋上緑化実験を行い、軽量化、薄層化、省管理化などに向けた検討を踏まえ、植栽基盤の整備を行っている。
②敷地を様々な樹木、草花で緑化し、屋上緑化は多様な緑化手法・技術(エコパッチ・屋上ビオトープ等)を採用した。竣工後1年半で鳥類12種、昆虫類63種が確認され、都心部の生物生息空間となっている。
全体として、環境の側面から自然と生態を充分意識したコンセプトが生かされ、特に屋上緑化に採用した「エコ・パッチ工法」、「自然土壌としての黒土の活用」、「屋上ビオトープ」等、新しい環境配慮型の技術手法を積極的に採用し、良好な成果が得られている点が高く評価された。

ここで導入された技術のうち特徴的なものとして以下の点があげられる。
1.自然土壌を用いた植栽基盤技術

ここでの植栽基盤は、ほとんどは自然土壌を用いた改良土(黒土30%、真珠岩パーライト70%)である。保肥力に優れ耐久性ある培土で、採用にあたり、軽量化、薄層化、省管理化にむけた屋上緑化実験及び植物生育調査を平成5年度より実施し、この結果を踏まえ、自然土壌を用いた改良土壌を採用している。実験では、改良土壌をpF1.5湿潤比で1.08(最大含水時比重(計算値)1.27)まで軽量化し、無潅水で地被類4種が土層厚15cmで十分生育したことが確認できた。


2.都市部のエコアップを目指した屋上ビオトープ技術

都心では見ることの少い野生の鳥や昆虫の食餌、休息、生息に適した環境となる多様な植物相の形成、雨水を活用した水盤の水場等を整備し、川崎市域に生息する鳥、昆虫の誘致を計画した。


3.草地再生エコパッチ技術

現地発生土(良質土)を用いて、パレット状に作った草本、地被マットを植え付けるエコパッチエ法により地域本来の草地の再生を目指した。