本作品はJR 四ツ谷駅本屋2F 屋上とホーム屋根屋上に新設された屋上庭園と屋上緑化である。面積が725㎡、荷重は本屋が100kg/㎡、ホーム屋根が20kg/㎡である。特徴的な緑化技術として①緑化の軽量化、②省メンテナンス化、③コケの潅水方法をあげている。
本作品では、省エネルギー・再生可能エネルギーなど様々な環境保全技術を導入した環境配慮型の駅である「エコステ」の第１号である。四ツ谷駅は、江戸城外濠の史跡にあるが、その歴史性と豊富な自然環境を活かし、「屋上・ホーム屋根緑化」に取り組んでいる。屋上緑化では、「外濠の土手」と「葉の形」をデザインしたマウンドをつくり、平坦な屋上に緑化を用いて立体感を表現している。また、感温性の保水剤が含まれているマットを植栽基盤に採用しており、節水を図っている。コケは、乾燥が続いた場合の対応としてミスト潅水を採用するとともに、潅水の時間帯に考慮するなどの配慮を行っている。
屋上緑化・ホーム屋根緑化を環境配慮型の駅づくりに積極的に取り入れ、今後の駅のあり方の方向性を示している点が評価された。