ふくだ内科・循環器科屋上庭園は、自然とふれあえる病院スタッフの憩いの場として作られた約127㎡のビオトープ庭園で、武蔵野の自然が感じられる空間づくりを目指し、雑木林と小川を主体とした空間構成となっている。
自然な傾斜地を演出し、せせらぎのある変化に富んだ空間を創出するため、かさ上げ材を階段状に積み上げることで高低差を創出し、黒ボク砂利のマルチングにより人工軽量土壌の飛散防止を行うとともに、黒ボク石の景石を用いている。
また、鳥や昆虫を呼び込むため食草や吸蜜植物となる種類を中心に、約150種類以上の植物を植栽し、多くの生物の誘引に成功している。
個人診療所の屋上でありながら、屋上緑化を想定した荷重条件500kg/㎡の建物構造を設定して本格的なビオトープガーデンを実現していることや、多種多様な植栽や生き物環境を創出し、地域住民ボランティアと楽しみながら維持管理を行っている点が評価された。