第6回 屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール

第6回 日本経済新聞社賞:屋上緑化部門 (東京都新宿区)
所有:株式会社 伊勢丹
設計:清水建設株式会社
設計:株式会社 フィールドフォー・デザインオフィス
管理:株式会社 伊勢丹ビルマネジメントサービス
設計・施工・管理:株式会社 日比谷アメニス
伊勢丹本店本館伊勢丹アイ・ガーデン
所有:株式会社 伊勢丹 設計:清水建設株式会社 設計:株式会社 フィールドフォー・デザインオフィス 管理:株式会社 伊勢丹ビルマネジメントサービス 設計・施工・管理:株式会社 日比谷アメニス 伊勢丹本店本館伊勢丹アイ・ガーデン01
所有:株式会社 伊勢丹 設計:清水建設株式会社 設計:株式会社 フィールドフォー・デザインオフィス 管理:株式会社 伊勢丹ビルマネジメントサービス 設計・施工・管理:株式会社 日比谷アメニス 伊勢丹本店本館伊勢丹アイ・ガーデン02
所有:株式会社 伊勢丹 設計:清水建設株式会社 設計:株式会社 フィールドフォー・デザインオフィス 管理:株式会社 伊勢丹ビルマネジメントサービス 設計・施工・管理:株式会社 日比谷アメニス 伊勢丹本店本館伊勢丹アイ・ガーデン03

伊勢丹 アイ・ガーデンは、東京都新宿区にある伊勢丹本館屋上をリニューアル整備した屋上庭園(1,500㎡)で、「お客様へのおもてなしの心」をコンセプトに里山の雑木林の豊かさと季節の移ろいを表現している。
既存タイルや防水処理設備を撤去せずに行える防水剤注入工法の採用、既存床面の勾配補正による現況に合わせた排水計画、厳しい荷重制限に対応した人工土壌の軽量化等、既存建築物の改修による制限を技術的な工夫により克服し、来園者が憩える空間作りを行っている。
また、IT端末を活用した屋上庭園に関するクイズ(アイ・ガーデンユビキタスガイド)、子供たちが植物栽培を体験できるスペース(アイキッズクラブ農園)、四季折々の植物情報パンフレット(花ごよみ)の発行、学生のインターンシップによる植物解説や庭園ガイド(フラワー・コンシェルジュ活動)、樹木医指導による管理等、ユニークな維持管理・運営手法を行っている。
既存施設のリニューアル技術と女性客を意識し流行を捉えた取り組みが評価され、今後の百貨店の屋上庭園にも広がっていくことが期待されている。

■緑化技術の概要
伊勢丹本店本館伊勢丹アイ・ガーデンにおける技術的な諸元は以下のとおりである。
作品面積 1,570.0 ㎡ 設計上の荷重条件
実際の荷重
300kg/㎡
階数 7 階
土壌厚 150~1,200mm 土壌の種類と
名称
人工軽量土壌・ラピュタソイルエコラの改良バージョン(再生セラミック土壌) 土壌の湿
潤時比重
0.70(湿潤時)
植栽数量 高木:58 本 中木:161 本 低木:3,168 株 地被:950.3 ㎡
潅水方法 タイマーコントローラーによる制御で植栽地内の潅水ホース(ラムドリッパー点滴ホース)にて自動潅水
ここで導入された技術のうち特徴的なものとして以下の点があげられる。
1.既存建築物屋上庭園改修技術(防水材注入工法・排水勾配計画・軽量緑化資材利用)
所有:株式会社 伊勢丹 設計:清水建設株式会社 設計:株式会社 フィールドフォー・デザインオフィス 管理:株式会社 伊勢丹ビルマネジメントサービス 設計・施工・管理:株式会社 日比谷アメニス 伊勢丹本店本館伊勢丹アイ・ガーデン
■防水剤注入工程

既存タイルや既存の防水を撤去せずに行える防水剤の注入工法により、工期の短縮とともに、撤去作業による騒音を抑え、発生する廃棄物を最小限に抑えている。
既存床面の排水についてはデッキ・タイル部以外、全面に排水マットを設け、床の水勾配を利用した面排水として、勾配の緩慢なところは補正し、要所で排水溝を設け排水を促して水の停滞個所が無いような排水計画を行っている。
また、人工土壌にパーライトを添加することで土壌を軽量化し、厳しい荷重制限に対応している。


2.ユニークな維持管理・運営手法

IT 端末を活用した屋上庭園に関するクイズ(アイ・ガーデンユビキタスガイド)、子供たちが植物栽培を体験できるスペース(アイキッズクラブ農園)、四季折々の植物情報パンフレット(花ごよみ)の発行、学生のインターンシップによる植物解説や庭園ガイド(フラワー・コンシェルジュ活動)、樹木医指導による管理等、ユニークな維持管理・運営手法を行っている。